ISO初心者でも安心!5.2環境方針のポイントと成功事例
~現場に根ざした、実践的な方針づくりのヒント~
はじめに
「環境方針を作れと言われても、どんな内容にすればいいの?」
ISO14001を初めて導入する企業からよく聞かれる悩みです。
本記事では規格5.2の要求事項を平易な言葉で整理し、実際にあった中小企業の事例を交えて解説します。
読み終える頃には、自社に合った環境方針のつくり方と運用のコツがわかります。
1. 環境方針とは?
- 会社が“環境を守るためにどう行動するか”を示す最上位の約束ごと
- スローガンではなく、具体的な行動の土台
- 社内外に公表し、全員が理解できるようにする
2. 規格5.2が求める3つのポイント
ポイント |
かみ砕き解説 |
チェック例 |
① 組織の目的・状況と整合 |
業種・規模・リスクに合わせる |
主力製品や地域特性を反映しているか |
② 約束事項 |
汚染の予防・法令順守・継続的改善 |
「廃棄物○%削減」「定期法令チェック」など |
③ 周知と公開 |
社員教育・掲示・HP掲載 |
ポスター掲示、朝礼での共有、HP掲載 |
3. 事例:金属加工工場(従業員30名)の環境方針
「地域と歩むものづくり企業」として、私たちは…
- 廃油・切粉の発生量を前年比10%削減します
- 環境関連法の遵守を毎月点検します
- 電気使用量を年5%削減します
- 全社員に年1回の環境教育を実施します
ポイント解説
- 具体的数値で行動がイメージしやすい
- 「廃油・切粉」「電気使用量」など自社の主要な環境負荷を明示
- 周知方法:作業エリアにポスター掲示、新人研修で必ず説明
4. 環境方針を作る5ステップ
- 環境側面の洗い出し
- 原材料、エネルギー、廃棄物、排水・排気…
- 法的要求・利害関係者の期待を整理
- 環境関連法、自治体条例、顧客要求など
- 経営者ヒアリング
- ビジョンや地域貢献の考えを盛り込む
- ドラフト作成→社内レビュー
-
- 現場担当者にも読んでもらい修正
- 社内外へ発信し、定期見直し
- 社内教育・HP掲載、マネジメントレビューで毎年確認
5. よくある失敗と対策
ありがち失敗 |
原因 |
対策 |
「環境保全に努める」だけの抽象的方針 |
具体性なし |
数値目標や行動を盛り込む |
方針が現場に伝わらない |
掲示や教育不足 |
朝礼・ポスター・eラーニングで共有 |
毎年コピペで更新 |
見直しプロセスなし |
環境側面や法改正をチェックし改訂 |
6. まとめ
- 環境方針は“自社の環境行動指針”。形だけではなく 具体性と実行力 がカギ
- 規格の3ポイント(整合・約束・共有)を押さえ、数値目標と社内浸透策をセットで考える
- 定期的な見直しで常にアップデートし、「掲げただけで終わり」を防ぐ
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