【社員が動く!】ISOが社内に根付くための見直し術
1. はじめに:そのISO、現場が「他人ごと」になっていませんか?
ISOの仕組みはある。品質マニュアルも整備されている。けれどその内容を見てみると、書かれているのは「規格に準拠した抽象的な表現」のみ。
現場の社員は「ISO=書類作成」と思い込み、業務との結びつきを感じていない――そんな状況に陥っている企業が少なくありません。
「ISOは事務局がやるものでしょ」
「監査?適当に受ければいいんですよね」
「教育?とりあえずサインすればOKですか?」
こうした状態を脱却し、“社員が自発的に関わるISO”に見直すための視点をご紹介します。
2. なぜISOが社内に根付かないのか?
ISO9001の目的は「組織の業務を継続的に改善すること」です。
しかし、現場の社員にとっては次のように映ってしまいがちです:
- 「よくわからない文書ばかり」
- 「現場のやり方と違う手順が書かれている」
- 「改善って言われても、何をどうすればいいか分からない」
この原因の多くは、品質マニュアルや手順書が規格の“翻訳”に留まっており、現場の言葉になっていないことにあります。
3. 自社の言葉で表現することがISOの第一歩
ISO9001では、マネジメントシステムが「事業活動に統合されていること」が求められています。
つまり、ISOの仕組みが実際の仕事と地続きでなければならないということです。
そのためには、品質方針やマニュアルを、自分たちの業務・顧客・課題に即した言葉で表現し直すことが不可欠です。
【例】
- 規格文言:「苦情の傾向を分析し、是正処置を実施する」
- 自社表現:「お客様アンケートで多かった“納期の遅れ”を減らすため、工程の見直しを実施」
こうした言語の変換は、現場が「これは自分たちのことだ」と感じる重要なポイントです。
4. 社員が“動く”ISOに変える3つの視点
✅ 1. 意義の見える化
- 方針や目標を、経営者の言葉・お客様の声と結びつけて伝える
- 例:「納期遵守は“お客様との信頼”を守ること」
✅ 2. 関与の仕組み化
- 手順書作成を現場主導で行う
- 監査やレビューに現場代表を巻き込む
✅ 3. 成果の可視化
- 改善提案にフィードバック・表彰制度を連動
- チームごとの活動成果を定例会議で共有
5. 実際の改善事例
製造業A社:
品質マニュアルを自社の言葉に書き換え。作業手順と直結する内容にしたことで、社員からの改善提案が2倍に。
サービス業B社:
月次のマネジメントレビューに各部署から1名参加。自分の業務が改善にどうつながるかが明確になり、現場の参加率が向上。
6. 無料一日診断で「社員が動かない原因」を可視化
「仕組みは整っているのに、社員が動かない」 「マニュアルを読んでも“自分の業務”と思えない」 そんな課題を抱えている企業に向けて、私たちは無料の一日診断を行っています。
✅ 文書が形式的になっていないか
✅ 教育や監査が現場と連動しているか
✅ 改善提案が仕組みに反映されているか
▶ 無料の「一日診断」については次のブログをご覧ください。
7. まとめ:ISOは「伝わる言葉」でこそ、動き出す
ISOを社員の“自分ごと”に変えるには、「制度を現場に押し付ける」のではなく、現場に合った言葉で伝える・巻き込む・見せることがカギです。
規格文言をなぞるだけでなく、自分たちの事業・業務に合わせて再構築することが、本当に社内に根付くISOの第一歩。
ぜひ、品質マニュアルの中身から見直してみませんか?
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