“現場で活きるISO”に変える3つのコツ~形だけの運用から、現場が納得する仕組みへ~
「ISOは取得したけれど、現場では誰も意識していない」「監査の時だけバタバタ準備する」。
そんなお悩みをお持ちの企業は少なくありません。せっかく手間とコストをかけて構築したISOですが、運用が形骸化しては意味がありません。
本記事では、ISOを“現場で活きる仕組み”へと変えるための3つのコツをご紹介します。
特に中小企業にとって、ムリなく・ムダなく・効果的にISOを活かすヒントとなれば幸いです。
コツ① 目的(経営課題)とつなげる
ISOが「現場に浸透しない」最大の原因は、日々の業務や経営課題と切り離されてしまっていることです。
たとえば品質マニュアルに書かれているルールが、現場では「守る必要性を感じない」となれば、当然実践されません。
▶ 事例紹介:製造業 A社の場合
A社では、納期遅延が大きな課題でした。そこで、ISOの目標管理の中に「納期遵守率95%」という具体的な目標を設定し、工程ごとのリードタイムを見直す仕組みに落とし込みました。
その結果、ルールが経営課題の解決手段として現場に認識され、ISOが“使える仕組み”に変わったのです。
ポイント
- ルールの背景にある「目的」を共有する
- 経営目標・業績指標(KPI)とリンクさせる
コツ② 「記録」よりも「活用」重視へ
ISOといえば「記録が大変」という声をよく聞きます。確かに記録は必要ですが、「記録すること」が目的化してしまうと、ただの作業になってしまいます。大切なのは、“記録をどう使うか”です。
▶ 事例紹介:部品加工業 B社の場合
B社では、点検記録を月に一度まとめて確認するだけでした。しかし、毎週1回、点検記録をもとに不具合の傾向を話し合うミーティングを導入したところ、2カ月後には不良率が25%も低下。
記録が“改善の道具”になったことで、現場の関心も高まりました。
ポイント
- 記録は“改善の材料”として活用する
- 活用の場(会議や朝礼)を意図的に設ける
コツ③ “自分ごと化”できる仕掛けをつくる
ISOの運用が“事務局任せ”になっている企業は多いです。しかし、現場で活きるISOにするには、「全員参加」が欠かせません。自分たちの意見が反映されることで、初めて人は動き出します。
▶ 事例紹介:サービス業 C社の場合
C社では、従業員の目標管理制度とISOの目標管理をリンクさせました。
たとえば「クレーム件数の削減」などを個人目標として設定し、達成状況を評価にも反映させたところ、全員が積極的に改善に取り組むようになりました。
ポイント
- 現場の声をルール見直しに反映する
- 改善提案が評価・報酬に結びつく仕組みづくり
まとめ:小さな改善が「活きる仕組み」を生む
“現場で活きるISO”は、決して難しいことではありません。完璧を求めるのではなく、「まず一つ、意味のあるルールをつくる」「まず一つ、記録を活用する」そんな小さな実践の積み重ねが、大きな成果につながります。
ISOを業務改善の武器として活かすには、経営と現場をつなぐ視点が必要です。私たちは、その橋渡しをお手伝いしています。
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