令和グループ(ISOコンサルティング)

ISO14001:2026改訂で注目される「生物多様性」対応ハブ― 中小製造業が今から理解しておきたい考え方と実務整理 ―

 

ISO14001:2026改訂で注目される「生物多様性」対応ハブ

 

はじめに

 

ISO14001:2026改訂では、
**気候変動と並ぶ重要なテーマとして「生物多様性」**が明確に位置づけられつつあります。

 

とはいえ、中小製造業の立場から見ると、

  • 「生物多様性とは、結局何を指すのか」
  • 「自社の事業とどう関係するのか」
  • 「どこまで対応すればよいのか」

といった疑問を感じる方も多いのではないでしょうか。

 

このページでは、
ISO14001:2026の文脈における「生物多様性」対応を、段階的に理解できるよう整理しています。

 

 

生物多様性とは何か ― ISO14001での位置づけ

 

生物多様性とは、
生態系・生物種・遺伝子といった多様な要素が相互に関係し合い、
自然環境が全体として機能している状態を指します。

 

ISO14001において重要なのは、

  • 自然保護活動を行うこと
  • 新たな特別活動を始めること

ではなく、

 

👉 自社の事業活動が、生物多様性にどのような影響を与える可能性があるかを理解し、
既存の環境マネジメントの中で考慮・管理していること

です。

 

 

生物多様性対応を「3つのステップ」で理解する

 

本サイトでは、生物多様性を次の3つの視点で整理しています。

 

① 考え方の土台を理解する

生物多様性とは何か。
なぜ今、ISO14001で注目されているのか。

 

② 自然界の仕組みと背景を知る

生物多様性が失われると、
なぜ事業や社会に影響が出るのか。

 

③ ISO14001の実務にどう落とし込むか

ISO14001の各箇条と、
生物多様性をどう結び付けて考えればよいのか。

 

 

生物多様性ブログ記事一覧(全3本)

 

記事①|生物多様性の基本的な考え方

生物多様性とは何かを、ISO14001の文脈で分かりやすく整理

▶  ISO14001:2026改訂で注目される「生物多様性」を理解するために― まず押さえたい「多様性」という考え方 ―

 

記事②|なぜ今、生物多様性が重要なのか

自然界の仕組みと、生物多様性が事業に与える影響を解説

ISO14001:2026改訂で注目される「生物多様性」とは何か― 身近な事例で理解する自然界のバランスの仕組み ―

 

記事③|ISO14001における生物多様性の実務対応

ISO14001の箇条ごとに、生物多様性をどう考慮すればよいかを整理

▶  ISO14001における「生物多様性」への取組みとは?― 中小製造業が実務で考えるポイントと運用の考え方 ―

 

記事④|ISO14001における生物多様性のリスクと機会について

中小製造業が今から理解しておきたい考え方を整理

▶   ISO14001:2026で求められる「生物多様性のリスクと機会」とは?― 中小製造業が今から理解しておきたい考え方 ―

 

記事⑤ | ISO14001:2026で生物多様性が重視されるようになった背景や思想

機悪改訂の背景背景を事例を交えて解説

ISO14001:2026で「生物多様性」が重視される理由とは?― 規格改訂の背景から読み解く考え方の変化 ―

 

記事⑤ | ISO14001:2026で求められる中小製造業の向き合い方

中小製造業が“今から”できる実務整理と次の一歩について解説

ISO14001:2026で求められる「生物多様性」への向き合い方― 中小製造業が“今から”できる実務整理と次の一歩 ―

 

 

中小製造業が押さえておきたい実務のポイント

 

生物多様性対応は、

  • 一律の正解があるものではなく
  • 事業内容・敷地条件・既存のEMSによって
    適切な整理の仕方が異なるテーマです。

 

重要なのは、

  • 理解している
  • 管理している
  • 説明できる

この状態を、自社なりに整えておくことです。

 

 

次のステップに向けて

 

実際の運用では、

  • 「どこまでを対象にするか」
  • 「どの管理レベルが妥当か」
  • 「既存文書・運用にどう位置づけるか」

といった判断が必要になります。

 

特に、ISO14001:2026への移行を見据える場合
この整理の仕方が、その後の運用定着や審査対応に大きく影響します。

 

 

まとめ

 

このハブページは、
ISO14001:2026における「生物多様性」対応を体系的に理解するための入口です。

まずは、上記3本の記事を通して全体像を把握し、
自社にとってどのような整理が必要かを考えるところから始めてみてください。

 

 

本シリーズの位置づけについて

 

本ページおよび関連する記事では、
ISO14001:2026改訂で注目される「生物多様性」について、
中小製造業が今の段階で理解しておきたい考え方や背景を整理することを目的としています。

 

実際の規格要求事項への具体的な落とし込みや、
自社の事業活動に即したリスク・機会の特定、
マネジメントシステム文書や運用への反映については、
FDIS(最終国際規格案)発行後に、より実務的な整理が必要になると考えています。

 

本シリーズが、
「まずは正しく理解する」「考える土台をつくる」ための一助となれば幸いです。

 

今後、ISO14001:2026の正式な要求事項が明確になった段階で、
実務対応に関する情報も順次整理・追加していく予定です。

 

お気軽にお問い合わせください。

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    この記事を書いた人

    野田博

    早稲田大学理工学部卒。住友金属工業株式会社にて製鉄所および本社勤務を経て、関連会社の経営に携わる。ISOの分野では、JQAおよびASRにて主任審査員を歴任(現役)。JQAにおいては審査品質・実績が高く評価され、TOP5%審査員として表彰された実績を持つ。対応規格はISO9001、ISO14001。現在は中小企業を中心に、実務に即したシンプルなISO導入・運用支援を行っている。

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