令和グループ(ISOコンサルティング)

ISO14001:2026規格改訂|ライフサイクルの視点を環境マネジメントに落とし込むために― 次のステップの考え方 ―

ISO14001:2026規格改訂|ライフサイクルの視点を環境マネジメントに落とし込むために

 

ここまでの記事では、
「ライフサイクルの視点とは何か」
「ISO14001の中でどのように位置づけられているのか」
「中小製造業では、どこまで考えれば十分なのか」
「気候変動・生物多様性と、なぜ切り離せないのか」
といった点を、できるだけ噛み砕いて整理してきました。

 

ここまで読み進めていただいた方の多くは、
「考え方としては理解できた」
一方で、
「では、自社では何をどう整理すればよいのか?」
という次の疑問を感じ始めているのではないでしょうか。

 

本記事では、その“次のステップ”について、考え方を整理します。

 

 

「理解」と「運用」のあいだにあるギャップ

 

ライフサイクルの視点は、
チェックリストを埋めれば終わるものでも、
他社事例をそのまま当てはめれば済むものでもありません。

 

なぜなら、

  • 製品の特性
  • 原材料や外注先の構造
  • 工程・設備・エネルギーの使い方
  • 立地条件や地域環境
  • 事業規模や人員体制

これらは、組織ごとに大きく異なるからです。

 

ブログ記事では、
「共通の考え方」
「やり過ぎないための目安」
まではお伝えできますが、

  • どこまでを自社のライフサイクルとして扱うか
  • 何を“重要な視点”として残し、何を切り捨てるか
  • それをどの文書・どの運用に落とし込むか

といった判断は、どうしても個別性が高くなります

 

 

ライフサイクルの視点を「仕組み」にするということ

 

環境マネジメントに落とし込む、とは
単に文章を追加することではありません。

 

本来求められているのは、

  • 環境方針・環境目標とのつながり
  • 環境側面の抽出・評価との関係整理
  • 気候変動・生物多様性との位置づけ
  • 日常業務や意思決定との結びつき

といった、仕組み全体の中での整合性です。

 

この段階になると、

  • 「自社の場合、どこが論点になるのか」
  • 「審査で説明できる形になっているか」
  • 「やっていることと文書が乖離していないか」

といった視点での整理が必要になってきます。

 

 

ブログで扱うこと/扱わないこと

 

このシリーズでは、あえて次の点までに留めています。

 

ブログで扱うこと

  • 考え方の全体像
  • 中小製造業としての現実的な整理の方向性
  • やり過ぎないための判断軸

 

ブログでは踏み込まないこと

  • 組織固有のライフサイクル範囲の確定
  • 環境側面・リスク機会への具体的な落とし込み
  • マニュアル・手順書への個別反映
  • 審査を想定した説明ストーリーの設計

 

ここから先は、一般的な考え方をそのまま当てはめるよりも、
それぞれの組織の状況に合わせて整理した方が、理解しやすい領域でもあります。

 

 

次のステップは「自社に合わせて設計すること」

 

ライフサイクルの視点を本当に活かすための次のステップは、

自社の事業・製品・業務の流れに照らして、
どこを押さえ、どこを簡略化するかを一緒に整理すること

にあります。

 

これは、
「正解を教えてもらう」作業ではなく、
自社にとって“納得できる形”を作るプロセスです。

 

ここまでの記事が、
そのための共通言語・共通理解として役立てば幸いです。

 

 

まとめ:ここまで読んでくださった方へ

 

ライフサイクルの視点は、
気候変動や生物多様性と結びつきながら、
今後のISO14001ではますます重要になっていきます。

 

一方で、
すべてを完璧にやろうとする必要はありません。

  • やるべきことを整理し
  • やらなくてよいことを決め
  • 自社の規模に合った形で仕組みに落とす

 

そのための「考え方」は、ここまでの記事でお伝えしてきました。

 

この先は、
自社の状況に合わせた具体設計のフェーズです。

 

次に進むかどうかは、
必要性を感じたタイミングで十分です。

 

 

ライフサイクルの視点についての全体像はこちら

 

本記事では、ライフサイクル視点を理解した「次の段階として何を考えるか」という整理を行いました。

まずは全体像を振り返りたい場合は、以下のハブページから各記事を俯瞰してください。

👉 ISO14001:2026改訂|ライフサイクルの視点 対応ハブページ

 

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    この記事を書いた人

    野田博

    早稲田大学理工学部卒。住友金属工業株式会社にて製鉄所および本社勤務を経て、関連会社の経営に携わる。ISOの分野では、JQAおよびASRにて主任審査員を歴任(現役)。JQAにおいては審査品質・実績が高く評価され、TOP5%審査員として表彰された実績を持つ。対応規格はISO9001、ISO14001。現在は中小企業を中心に、実務に即したシンプルなISO導入・運用支援を行っている。

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