ISOコンサルタントによる“6 計画”
“6 計画”では、どんなことが要求されているのでしょうか?ISO 9001の「6 計画」項目は、組織が品質マネジメントシステム(QMS)の効果的な運用と継続的改善を実現するための計画策定の枠組みを定めています。以下に総括的な概要を示します。
“6 計画”の概要
- リスクと機会への対応(6.1)
- 目的: 組織が潜在的なリスクや機会を特定し、それらに対処するための具体的な対策を講じること。
- 内容: 内部および外部の要因を評価し、品質に影響を及ぼすリスクを予防・軽減するとともに、機会を活かす施策を計画に組み込む。
- 品質目標とその達成計画(6.2)
- 目的: 品質方針に基づいた具体的で測定可能な目標を設定し、それを達成するためのプロセスを明確にすること。
- 内容: 目標は各部門やプロセスに適用され、達成状況を定期的にモニタリング・評価する仕組みが求められます。
- 変更の計画(6.3)
- 目的: QMSに対する変更を計画的に実施し、その影響を最小限に留めながらシステム全体の整合性を維持すること。
- 内容: 変更を実施する際には、変更がどのように全体に影響するかを評価し、必要な資源や責任分担、関連する文書管理などを明確にする。
全体としての意義
- 統合的アプローチ: リスク管理、目標設定、変更管理の各要素を統合することで、組織は予測可能な問題に先手を打ち、持続可能な品質向上に向けた取り組みを体系化できます。
- 改善の促進: 定期的な評価やフィードバックを通じて、業務プロセスの継続的な改善と、組織全体のパフォーマンス向上に寄与します。
ISO 9001「6 計画」:戦略的品質管理と競争力強化の基盤
ISO 9001の「6 計画」は、これらの要素を通じて、組織が戦略的かつ予防的な姿勢で品質マネジメントを進め、顧客満足の向上と市場での競争力の強化を目指すための基盤を提供します。