令和グループ(ISOコンサルティング)

ISO9001コンサルタントからの「7.3 認識」向上に関するご提案

ISO9001 “7.3 認識” では、組織内で働くすべての人々が必要な認識を持つことを確実にすることが求められています。そのためにはどんな方法があるのでしょうか?

そこで、まずはどのような方法で認識を向上させるか、一般的な手法とさらに効果的な手法の両面からご提案いたします。

 

A. 一般的な方法

 

まず、認識向上のために実践される一般的な方法として、以下の手段が挙げられます。

  1. 定期的な教育・訓練プログラムの実施
    まず第一に、定期的な研修や実地訓練を実施することで、従業員に品質方針や業務手順を正確に伝えます。さらに、最新情報や改善点も随時反映し、各自が自分の役割と品質意識の重要性を理解できる環境を整備します。

 

  1. 効果的なコミュニケーションの促進
    次に、部門間や上下関係を超えた定例会議や意見交換の場を設けることが重要です。これにより、現場の声を積極的に共有し、全員が同じ目標に向かって連携し、品質向上への意識を統一できます。

 

  1. 明確なビジョン・方針の共有
    また、組織のビジョン、ミッション、品質方針を文書化し、社内掲示やメールで徹底的に周知します。具体的な目標や達成手段を示すことで、各従業員の責任感と貢献意識が高まります。

 

  1. 評価制度とフィードバックの導入
    さらに、定期的な業務評価とフィードバックを実施し、従業員の取り組みや改善点を明確にします。具体的な成功事例の共有を通じて、個々のモチベーションと品質意識の向上が促進されます。

 

  1. 社内ポスター・デジタル掲示による視覚的訴求
    その上、社内ポスターやデジタルサイネージ、イントラネットを活用して、品質方針や成功事例を視覚的に伝えます。常に目に触れる情報提供により、全員の意識が持続的に喚起されます。

 

  1. 朝会を活用した日々の認識共有
    最後に、朝会において前日の成果や問題点、当日の重点事項を共有することで、現場での即時フィードバックを促します。この定例の場を通じて、全員が最新の状況を把握し、認識の統一と迅速な対応が可能となります。

 

 

B. 従業員が自らの言葉で発信できる環境の整備

 

一方で、ただ受動的に情報を受け取るだけでは、従業員が真に理解を深め、組織に積極的に貢献することは難しいと考えられます。そこで、参加者全員が主体的に自分の考えを整理し、発表する機会を設けることが必要です。以下に、多くの審査の場で知見を得ることができた、具体的な方法をご紹介します。

  1. ディスカッションタイムの設置
    まず、朝会や会議の後に短いディスカッションタイムを設け、各自がその日の気づきや学びを自分の言葉で話す場を確保します。これにより、互いの意見交換が促進され、理解と共有がより深まります。

 

  1. ローテーション型発表制度の導入
    次に、各ミーティングで異なる担当者が具体的な事例や改善提案を発表する仕組みを導入します。発表準備を通じて自らの考えを整理することで、理解が定着しやすくなります。

 

  1. フィードバック文化の醸成
    また、発信された内容に対して上司や同僚から具体的なフィードバックを行う仕組みを構築します。これにより、発信者は自分の理解を再確認し、改善点が明確になります。

 

  1. 成功事例や改善事例の共有会
    さらに、定期的に成功事例や失敗事例を自分の言葉で共有する場を設け、実際の現場での経験を発表します。具体例の共有によって、全員が実践的な学びを得るとともに、改善意識が向上します。

 

  1. 成果の記録と振り返りの実施
    最後に、発信された意見や提案を文書化し、定期的に振り返る仕組みを導入します。記録することで、各自の成長や改善効果を客観的に評価し、次回の行動に繋げることができます。

 

全員参加型の品質向上戦略 ~ISO9001『7.3 認識』実現の組織づくり~

以上のように、ISO9001 “7.3 認識” の要求に応えるためには、まずは定期的な教育や効果的なコミュニケーション、明確なビジョンの共有など基本的な手法をしっかり実施することが重要です。さらに、従業員が自ら考え、発信できる環境を整えることで、認識の向上とともに組織全体の品質意識を底上げできます。これらの取り組みを総合的に進めることで、全員が一丸となって品質改善に取り組む組織作りが実現できるでしょう。

 

 

 

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