令和グループ(ISOコンサルティング)

「10 改善」の位置づけと役割

「10 改善」は、全体の中でどのような位置づけにあるのでしょうか?「10 改善」は組織の品質マネジメントシステム(QMS)の継続的改善に関する要求事項を定めた箇条です。以下、その位置づけと役割を整理します。

 

 

 

「10 改善」の概要

 

 

ISO 9001全体の構成との関係

  • 箇条の中での位置: ISO 9001は、文書化された品質方針から始まり、計画(Plan)、実施(Do)、評価(Check)の各プロセスを経て、最終的に「改善(Improve)」というPDCAサイクルの「A(Act)」に相当する部分を担います。つまり、「10 改善」は、組織がPDCAサイクルの最後の段階として、問題点や不適合を把握し、適切な是正措置や予防措置を講じ、システム全体のパフォーマンス向上を図るための枠組みを提供しています。

 

「10 改善」の具体的な要求事項

  • 継続的改善: 組織は、品質マネジメントシステムの有効性を向上させるため、改善の機会を特定し、実行する仕組みを構築する必要があります。
  • 不適合と是正措置: 発生した不適合に対して、原因分析を行い、再発防止のための是正措置(および必要に応じて予防措置)を実施し、その効果を確認します。
  • 全体的なパフォーマンスの向上: 改善活動は単なる問題解決に留まらず、組織の業務効率や顧客満足度の向上、プロセス全体の最適化など、品質マネジメントシステムの全体的なパフォーマンス向上を目指すものです。

 

なぜ「改善」が重要か

  • リスクに基づく思考との連携: ISO 9001:2015では、リスクベースのアプローチが求められています。改善活動は、リスクや機会を評価し、それに基づいて対策を講じるプロセスと直結しています。
  • 競争力の維持: 市場環境や顧客の要求が常に変化する中、品質マネジメントシステムの持続的改善は、組織が競争力を維持・向上させる上で不可欠な要素です。

 

 

ISO 9001「10 改善」で実現する経営革新と顧客満足度の向上

 

「10 改善」は、ISO 9001の要求事項の中で、組織が自己評価を通じて現状を把握し、具体的な改善策を講じることで品質マネジメントシステムの有効性を持続的に高めるための重要な位置づけを持っています。これにより、単に基準を満たすだけでなく、業務プロセスや顧客満足度の向上を実現し、全体的な経営の質を高めることが期待されます。

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    この記事を書いた人

    野田博

    早稲田大学理工学部卒。住友金属工業株式会社にて製鉄所および本社勤務を経て、関連会社の経営に携わる。ISOの分野では、JQAおよびASRにて主任審査員を歴任(現役)。JQAにおいては審査品質・実績が高く評価され、TOP5%審査員として表彰された実績を持つ。対応規格はISO9001、ISO14001。現在は中小企業を中心に、実務に即したシンプルなISO導入・運用支援を行っている。

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