失敗しないISOコンサルタントの選び方|審査・運用経験からの実践アドバイス
はじめに:そのコンサル、ほんとうに“自社に合って”いますか?
ISO認証をスムーズに進めたい、そんな企業にとって「どのコンサルタントに依頼するか」は非常に重要なポイントです。
しかし、ネットで調べても「良いコンサルの見分け方」がわかりにくく、判断に迷う方も多いのではないでしょうか?
本記事では、現役の主任審査員として多くの組織を見てきた筆者の視点から、**「信頼できるISOコンサルタントの選び方」**を実践的に解説します。ありがちな失敗事例も交えながら、初めてISOに取り組む中小企業の方にも分かりやすくお伝えします。
「高いコンサル料を払ったのに、マニュアル作成だけで終わった」「運用がまったく現場に根付いていない」……そうした残念なケースを回避するために、ぜひ参考にしてください。
ISOコンサルタントに依頼する意味とは?
ISOは“書類を整えるだけ”の仕組みではありません。自社に合ったマネジメントの仕組みを作り、継続的に改善を進めるための有効なツールです。
しかし、ISO規格の解釈や文書の整備、審査対応には高度な専門知識が必要であり、社内のリソースだけで進めるのは容易ではありません。
だからこそ、信頼できるコンサルタントの支援を受けることで、以下のようなメリットが得られます。
- ISO規格の要求事項を正しく理解できる
- 現場にフィットしたシンプルな仕組みを構築できる
- 審査通過までの流れをスムーズに進められる
良いコンサルタントに共通する3つの特徴
私の経験から見て、「良いコンサルタント」には以下の3つの共通点があります。
① 知識と経験が豊富で、わかりやすく説明できる
ISOの規格文は一見すると難解ですが、実際は企業活動と深く結びついた内容です。これを企業の言葉に置き換えて解説できるかどうかが、コンサルの力量です。
② 自社に合った仕組みを一緒に考えてくれる
業種の違いよりも、会社ごとの実情や文化に寄り添えるかが重要です。テンプレートを押しつけるような支援では、ISOは現場に定着しません。
③ 「相性」がよい
意外と見落とされがちですが、長期間にわたって伴走するコンサルタントとは「人としての相性」も非常に大切です。
選定時に確認すべき5つのチェックポイント
ISOコンサル選びで失敗しないために、次の5つのポイントを事前にチェックしましょう。
- 実績と支援分野:同業種に限らず、柔軟な対応経験があるか
- 支援内容の範囲:文書作成、教育、内部監査など、どこまで支援してくれるか
- 費用体系:トータルでの費用感と見積明細の分かりやすさ
- コンサルタントの対応力と人柄:実際に話して“合う”かどうかを確認
- フォロー体制:認証後もサポートしてくれるか
自力取得や自己宣言という選択肢もある
「できれば社内だけで認証を取りたい」と考える企業もあります。
確かに、自力取得には費用を抑えられる・達成感があるというメリットがありますが、以下のようなデメリットも伴います。
- 社員の負荷が大きく、通常業務に支障をきたす
- 自社に合わない仕組みを構築してしまい、結局形骸化する
- 審査対応に苦戦する可能性が高い
また、「自己宣言」という手段もありますが、第三者の認証マークが得られないため、入札や取引条件として不利になるケースも少なくありません。
ケースで見る「コンサル選びの失敗例」
ある中小製造業では、取引先の紹介で“業界大手”のコンサルに依頼したものの、文書が分厚く、誰も読まない仕組みが完成。「誰のためのISOなのか…」という声が社内で続出しました。
実はこのような例、珍しくありません。コンサルのやり方が“御社仕様”でないと、現場は動きません。
まとめ:目的と相性で選ぶ、最適な伴走者
ISO認証はゴールではなく、スタートです。
だからこそ「わが社の現状や目的を理解し、共に考えてくれるコンサル」を選ぶことが重要です。
令和グループでは、コンサル依頼前の無料サービスとして「一日診断」を行っています。
これは、「本当にこのコンサルタントで大丈夫か?」を、実際の支援を通じて確認できる、顧客目線の仕組みです。
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「一日診断」を有効に利用した事例は、下記ブログを参照してください。
コンサルタントを“パートナー”として迎える準備を、ぜひ一歩ずつ丁寧に進めてください。
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