【ISO14001のカギ】環境マネジメントを成功に導く5つのポイントとは?
ISO14001を導入したけれど、「形だけで終わっていないか?」「環境への効果が実感できない…」と感じている方もいるかもしれません。
実は、環境マネジメントシステム(EMS)を本当に機能させるためには、いくつかの“成功のための要因”があります。
今回は、ISO14001の序文「0.3 成功のための要因」に基づき、環境経営を軌道に乗せるためのポイントを分かりやすく解説します。
1. トップのリーダーシップがスタート地点
環境への取り組みは、現場まかせではうまくいきません。経営トップ自らが方針を打ち出し、「うちは本気で環境に取り組むんだ」という姿勢を見せることが、全社的な動きを生み出します。
事例:
ある町工場では、社長が「CO2排出量30%削減」を掲げ、老朽化していた照明をすべてLEDに交換。省エネだけでなく「社長の本気度が伝わった」と社員の意識にも変化がありました。
2. 組織全体で取り組む
環境マネジメントは、製造部だけのものではありません。営業部や総務部など、すべての部署が関わることで、初めて組織としての力が発揮されます。
事例:
製造部は廃棄物削減、営業部はエコ商品の提案、総務部はコピー用紙の削減など、部門ごとの目標を定めた結果、「会社全体で取り組んでいる」という一体感が生まれました。
3. リスクとチャンスの見極め
ISO14001では、「環境リスク」と「環境機会」の両方を見据えることが求められます。これにより、事故や法令違反を未然に防ぎつつ、新たなビジネスチャンスを掴むことも可能です。
事例:
ある清掃業者は、回収した廃棄物の中から再利用可能な金属類を選別・販売する仕組みを導入し、コスト削減だけでなく新たな収益源も確保しました。
4. 継続的な改善で進化を続ける
1度マニュアルを整えたら終わり…ではなく、定期的に「もっとよくできないか?」と見直し、改善を重ねることが成功のカギです。
事例:
ある製造業では、年1回の環境目標レビュー会議を実施。未達の原因分析や成功事例の共有を行い、次年度の目標に反映させるPDCAサイクルを回しています。
5. 環境パフォーマンスに注目する
「手順を守っているからOK」ではなく、実際に環境に良い結果が出ているかを重視することが大切です。
事例:
省エネ対策として空調を見直した企業が、前年と比べて電力使用量が15%削減できたことを数値で確認。数値化により社員の達成感や次のモチベーションにもつながりました。
■まとめ|ISO14001は“動かしてこそ意味がある”
ISO14001の導入はゴールではなくスタートです。
経営者の強い意思、部門間の連携、リスク対応、継続的な改善、成果の数値化──これらがそろってこそ、環境マネジメントは企業の力となります。
「うちのEMS、ちゃんと動いてる?」と不安な方、今こそ“成功のための要因”を見直してみてはいかがでしょうか。
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