令和グループ(ISOコンサルティング)

中小製造業のためのISO取得チェックリスト〜スムーズに進めるために、導入前に確認すべき10のポイント〜10

 

「ISO取得、何から始めればいいかわからない…」

 

ISO9001を取得しようと考えたとき、最初にぶつかるのが、
「本当にうちの会社でできるのか?」という漠然とした不安。

  • 書類が多いイメージ
  • 社内の協力が得られるか心配
  • 費用や期間の見通しが立っていない

 

そんな声を多くの中小製造業から耳にします。

 

ISOの導入は、準備次第で“スムーズにも” “混乱にも”なる取り組みです。

本記事では、導入前にチェックしておくべき10のポイントをわかりやすく整理しました。

 

自社の状況を見直すきっかけとして、ぜひご活用ください。

 

 

1.    ISO導入前に整理しておくべき10のチェックポイント

 

✅ チェック①:目的は明確か?

「何のためにISOを取得するのか?」が曖昧だと、進行中にブレが出ます。

  • 顧客対応のため?
  • 品質を安定させたい?
  • 社内の仕組みを整えたい?

 

▶ 目的を明文化することで、社員への説明や判断軸がブレなくなります。

 

 

✅ チェック②:経営者が本気か?

トップの意志が明確でないと、現場は動きません。
「どうせ形だけでしょ」と思われてしまえば、定着は困難です。

 

▶ 社員の前で「会社としてISOに取り組む」と明言できるかがポイントです。

 

 

✅ チェック③:社内体制はつくれるか?

ISO取得には、推進担当者が必要です。
できれば、現場に詳しい人と総務・管理系の人がセットで担当するのが理想です。

  • 担当者に時間的余裕はあるか?
  • 管理職や現場リーダーは協力的か?

 

▶ 無理のない体制を検討しましょう。

 

 

✅ チェック④:現場の協力は得られそうか?

ISOは「現場で動く仕組み」が要です。
現場の人が拒否反応を示すと、書類は作れても実行されません。

 

▶ 導入前に現場の不安や意見を聞く場をもち、「うちに合ったやり方で進める」と伝えるのが効果的です。

 

 

✅ チェック⑤:業務の流れは整理できているか?

ISOは“業務の見える化”が基本。
業務フローが曖昧なままだと、文書づくりに時間がかかり、混乱を招きます。

 

▶ 受注〜出荷までの大まかな流れ、担当者、帳票を図で整理しておくと後がラクです。

 

 

✅ チェック⑥:文書や記録はどれくらいあるか?

すでに日報・検査表・手順書などがあるなら、それらはISO文書のベースになります。
ゼロから作るよりも、“活かす”発想がカギです。

 

▶ 現在使っている帳票を一度棚卸しし、どこが活用できるか確認しましょう。

 

 

✅ チェック⑦:教育や朝礼は活用できそうか?

「ISO教育」と聞くと堅苦しく感じますが、
朝礼やOJTでの指導も立派な教育の場です。

 

▶ すでにある社内の“伝える場”を、ISOの教育記録として活用できるか考えてみましょう。

 

✅ チェック⑧:コストと期間はイメージできているか?

ISO取得には費用と時間がかかります。
【費用:80〜150万円】【期間:4〜6ヶ月】が一般的な中小製造業の目安です。

▶ 見積りと支援スケジュールの事前把握は、社内調整を円滑にします。

 

 

✅ チェック⑨:コンサルや審査機関の候補はあるか?

  • どんな支援スタイルが合うか?(現場密着/書類中心)
  • 審査機関の対応地域や業種経験は?
  • 比較・相談はできているか?

 

▶ 2〜3社の無料相談を活用し、“相性の良さ”で選ぶのがポイントです。

 

 

✅ チェック⑩:社員へ説明できるか?

最後に、「ISOをなぜ導入するのか」を社員に説明できるか?
これはすべての前提です。

 

▶ 社員が「意味がわかる」「自分たちに関係ある」と思えれば、成功への道が開けます。

 

 

2. チェックで見えた課題は“計画”に落とし込む

 

このチェックリストをもとに、自社の準備状況を確認したら…

 

✅ OKだった項目は「すぐに進める」エリアへ

→ 現状活かしながら文書作成や運用をスタートしましょう。

 

⚠️ 不安が残る項目は「準備計画」に落とし込む

→ 体制づくり、現場説明、記録の棚卸しなど、事前準備タスクにして明文化します。

 

💡 チェックリストの活用方法

  • 担当者だけでなく、経営者・現場リーダーとも共有する
  • 打合せや社内会議で「今どこまで進んだか?」を確認する
  • 支援コンサルとの初回面談で渡すと、アドバイスが的確になります

 

 

3. よくある導入前のつまずき事例とその回避法

 

つまずき①:「現場が乗り気じゃなかった」

▶ 対策:早い段階で現場に声をかける/やり方を一緒に考える

 

つまずき②:「目的が社内に伝わっていなかった」

▶ 対策:導入前に“トップメッセージ”を明示する

 

つまずき③:「文書作成で迷走した」

▶ 対策:最初に業務フローと既存記録を棚卸し/コンサルの設計サポートを活用

 

まとめ:準備を整えれば、ISO導入は“想像以上にスムーズ”

 

ISO導入は、確かに簡単な取り組みではありません。

しかし、事前にチェックすべきポイントを整理し、準備をしておくだけで、導入は驚くほどスムーズになります。

 

 

✅ 導入前チェックリストの主な効果

  • 社内の状況を客観的に把握できる
  • 必要なタスクを事前に可視化できる
  • 社員との対話のきっかけになる
  • コンサルや審査機関との打合せに役立つ

 

「ISOって大変そう」と感じていた方も、
まずはこのチェックリストで**“はじめの一歩”を見える化**してみてください。

 

 

📘 次に読むべき記事:

ISO取得後にやるべき運用と改善のポイント〜形骸化を防ぎ、現場に定着させるための5つの習慣〜11

 

📋 あわせて読みたい:

今のISOで満足ですか?プロが改善方向を提案する一日診断

 

 

はじめる前に“整えておく”だけで、ISOはずっとラクになるフォームの終わり

 

ISO導入の成否は、実はスタート前の“準備”でほぼ決まります。

 

目的、社内体制、現場の理解、業務フローの整理など、基本を押さえておくことで、導入後の混乱や手戻りを大きく減らすことができます。

 

この記事で紹介した10のチェック項目は、中小製造業が無理なく、現場に根づくISOを構築するための土台です。

 

「うちにはまだ早いかも」と感じる方こそ、このチェックリストで自社の現在地を見える化し、最初の一歩を確かなものにしてください。

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