令和グループ(ISOコンサルティング)

現在のシステムの改善

 

「現在のシステムの改善」はどのような状況の時が該当するのでしょうか?

品質マニュアルを改定したくなる主な状況としては、次のような場合があります。このどれかに該当する場合、シンプルで使い易く、役に立つシステムへの見直しをご検討ください。

 

 

品質マニュアルにISO9001の規格要求事項がそのまま記載されているだけで、組織としてどのように実施するのかが明確でない場合

このようなマニュアルでは、規格を理解していない社員にとっては内容が抽象的すぎて活用しづらく、また実際の業務に直結しないため、品質マネジメントシステムの実効性が損なわれます。マニュアルは、単なる規格のコピーではなく、自社の運用実態に合わせた方針・体制・手順が明記されていることが重要です。

 

 

ISO認証取得時にコンサルタントの指導で作成した多くの規定類が、実際には現場で使われていない場合

導入時に形式的に整備された規定や様式が、日常業務と無関係であったり、煩雑すぎて実務に馴染まない場合、現場では使われず、形だけの文書と化してしまいます。このような状況では、不要な文書を整理・統合し、現場で本当に必要とされているルールや情報に絞ってマニュアル全体を再構築することが重要です。

 

 

現場の運用実態とマニュアルの記載内容が一致していない場合

業務の進め方が変化しているにもかかわらず、マニュアルが古いまま放置されていると、実際の業務と文書との間にギャップが生じ、誤った作業の原因になったり、内部監査や審査で不適合を指摘されたりする可能性があります。

 

 

マニュアルの文章が冗長で読みづらく、現場で活用されていない場合

特に、長文で理屈っぽく書かれたマニュアルは、実務担当者にとって取っつきにくく、結果としてマニュアルが参照されなくなる傾向があります。このような状況では、文書を構造的に整理し直し、箇条書きや図解を取り入れることで、読み手にとっての使いやすさを向上させる必要があります。

 

 

マニュアルの更新作業が煩雑で、改訂に手間がかかる場合

文書の改定責任者が不明確であったり、承認ルートが複雑すぎたりすると、必要な修正が後回しにされ、誤った内容が残ったままになることがあります。このような課題に対しては、文書管理のルールを見直し、更新の流れを簡素化するとともに、デジタル化による一元管理を進めることが有効です。

 

 

ISO9001の規格改訂や品質マネジメントへの理解の変化に対応できていない場合

たとえば、旧版の規格に基づいたマニュアルがそのまま残っていると、2015年版で重視される“リスクに基づく考え方”や“プロセスアプローチ”が反映されておらず、実効性の低い内容となってしまいます。さらに近年では、ISOの附属文書(附属書SL)やISOガイドラインにおいて、気候変動への配慮がマネジメントシステムにも求められるようになっています。それに伴い、環境変化や社会的要請を踏まえた記述の見直しが必要になるケースも増えています。そのため、規格の更新や新たな潮流に応じて、マニュアルの内容や構成を柔軟に見直すことが求められます。

 

 

部門や立場によってマニュアルの理解や解釈にばらつきがある場合

同じマニュアルを読んでも、管理職と現場作業者では捉え方が異なり、誤解や連携ミスが生じることがあります。このような状況では、対象者ごとの理解度に配慮した補足資料を用意したり、図やフローチャートを活用して視覚的な理解を促進するなどの工夫が求められます。

 

 

このように、品質マニュアルの見直しは、単なる文書改定ではなく、実際の業務に密着した「生きた文書」への再構築を目的とすべきです。

 

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